丘珠駐屯地の精鋭の皆さんによって「札幌空の玄関」 と平和が守られています。

2022.03.24

丘珠駐屯地の精鋭の皆さんによって
「空の玄関口」と平和が守られています。      
(3月24日 鈴木健雄政務調査新聞に掲載)

 
   今冬、札幌は過去に例をみないような災害的ともいえる大雪でした。
札幌飛行場(丘珠空港)は北海道の中心である札幌市と道内外を結ぶ航空ネットワークの拠点で、防災・医療・報道・測量・航空写真・遊覧飛行などの幅広い業務にも利用されています。
札幌飛行場の平均積雪量は596センチ。これは千歳空港の3点7倍、新潟空港の7倍ということです。11月20日から3月31日の厳冬期、丘珠駐屯地では札幌飛行場除雪隊が組織され24時間体制で除雪が行われています。一定の量になると一日何回でも出動する。誘導灯周辺は手作業で行われ、民間機も飛んでいるので時間に追われる任務。
   今回の記録的な大雪と戦っているさなかに飛び込んできたロシアのウクライナ侵攻のニュース。根室市納沙布岬と北方領土の歯舞群島貝殻島との距離はわずか3.7㎞。他人事とは思えないロシアによる軍事侵攻によって駐屯地の空気は凍りついたことでしょう。
その後、ロシア海軍の艦艇10隻が、津軽海峡を通過して日本海に出たというニュースがありました。ロシア海軍は先月以降、オホーツク海などで大規模な海上演習を行っていて、10隻はこの演習に参加していたとみられています。また日本牽制の可能性もあると。
   ロシアが不法占拠している北方領土の択捉島には、すでにロシア軍の高性能な地対空ミサイルが、択捉島・国後島にも艦艇攻撃用ミサイルが配備され、新型戦闘機までが常駐しているといわれ、ますます実効支配を強めています。今の時代にまさかという現実。隣国にこのような国があるということを直視しなければなりません。ウクライナのゼレンスキー大統領は「自国は自分たちで守ると。それがあって初めて周りの応援が来る」といています。まさに他人事ではありません。
   安心・安全も平和も空気のようにそこにあるのではなく、努力がなければ存在しないということ。有事の時、誰かが守ってくれるだろうというのではなく、自分の身を自分で守る知恵と強い気持ちを一人一人が持たなければならないということでしょう。政府においては早急に安全保障政策、中でも戦略・安全保障法制等について議論を深めることを期待します。
 
 
▲丘珠駐屯地協力会会長として除雪隊編成完結式・出陣式で激励の挨拶
 
 昨年2月からの新型コロナ禍においても、患者の空輸やワクチン大規模接種会場の運営など、大変な活躍ぶりを連日目にします。「ことに臨んで危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め国民の負託にこたえる」という崇高な使命を持つ自衛隊に対する理解と期待、信頼はかってないほど高まっております。