さっぽろのカーリング

2013.02.24

 
  ―夢に向かって確かな前進―
 
    昨年秋、公共施設では全国初の通年型カーリング専用リンクが、札幌市豊平区に誕生しました。世界の頂点を目指す地元チームによって、今、熱い戦いが繰り広げられています。
 
   東区美香保体育館のカーリング場は、愛好者の強い期待に応えるべく、私が平成8年3月の予算特別委員会で提案・再質問を行い「前向き」の答弁を引き出し、平成9年にオープンしたものです。最近こそ多くの人々に認知され、華やかな話題も多くなったカーリングですが、ウインタースポーツのメッカ札幌にあってさえ、当時はまだマイナーな存在でした。地域の若い人たちに誘われ、事務所近くの公園に水を撒いて、手づくりカーリング場を作ったことなどを懐かしく思い出します。
 
   1月末のある日、あの頃を思い出しながら美香保体育館カーリング場に行ってみたところ、すべてのシートが関西からの修学旅行生に貸切状態で、立ち入ることが出来ませんでした。しかし、これさえも私にとっては嬉しい出来事でした。何としても期待に応えなければという思いが設立に結びついた地元のカーリング場が、スポーツツーリズムの拠点となり、市内に通年型の専用カーリング場まで誕生しています。厳しい時代にあっても、札幌のカーリングは着実に歩みを進めています。 公園の手づくりカーリング場が原点であったように、夢に近づくためには、身近で地味なことからはじめの一歩を踏み出さなくてはなりません。
 
   昨年の暮れ、自民党は衆議院選挙で圧勝し、3年数カ月ぶりの政権奪還を果たしました。この勝利は自民党への大きな期待というよりは「約束を守れない政治」「決められない政治」によって自壊した前政権政党によってもたらされたものです。それを謙虚に受け止めて、本当の信頼を勝ち取るために、大胆な発想と繊細な気配りをもって市民の期待に応えていかなければならないと考えています。
 
   脱デフレに積極的に舵を取った国の政策ですが、札幌市における経済再生には何が必要なのか、それが盛り込まれた今年度予算となっているのか、さらに子供から高齢者までそして生活弱者に配慮がゆきとどいたものであるのか、議会でしっかりと正していくつもりです。
カーリングはストーンを氷上にすべらせ、ゴールさせるというシンプルなスポーツのようですが、氷上のストーンを見るリーダーの冷静な判断力や集中力、そしてブラシを駆使してストーンを導くメンバーとの信頼関係や支えあいがものを言う奥の深いスポーツです。さらに、日頃からのたゆまぬトレーニングに支えられた強靭な足腰が勝負のスポーツでもあります。
 
   時代を読む目を持ちながら、前を見て、着実に共に支えあい安全安心を実感できるまちづくりを目指してまいります。